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上海駐在の台湾人くんは時折東京のオフィスに戻ってくるが、先週からまた上海へ戻っていった。そんなある日、彼宛に宅配便が届いた。ダンボールの外には通販の薬屋らしい名称が書いてある。なんだか知らないが、主の居ないデスクの上にぽつんと置いたままになっていた。
進行中のプロジェクトで中規模な仕様変更が発生した。現行の製品に新機能を付け加えるために避けて通れない変更点だ。しかし上海の連中は面倒くさがって現行の機能を小変更するだけにとどめたがっている。やつらを説得に飛ばなければ。
そんなときに台湾人くん、「机ノ上ノ薬ヲ持ッテ来テクダサイ」。おいおい、オレはポーターかよ。もっともこれまでにも開発用の機材を何度も持って行かされたことがある。大事な薬ならばしかたがない。
箱が大きいので、小分けにできないかと開けてみると、なんだカルシウムのサプリメントではないか。こんなものをダンボール一箱買うなよ。
ここでいやな予感を感じた。ちうごくって、薬品の持込に非常に厳しいんでは? 麻薬の密輸は死刑だぞ。「カルシウム」とカタカナで書いてあるけれど、漢字で「(金偏に正の下に句のつくり)」って書いてないから、税関で呼び止められたらなんと説明すればいい? 他人から預かった荷物だなんて言ったら、即効で銃殺されるぞ!? どうする、オレ
愛用のEM-ONEには、2GBのminiSDを挿してある。もちろんもともとminiSDではなく、microSDをアダプタでminiSDに変換して使っているわけだが。
そのminiSDがいつのころからか認識されなくなってしまった。思い起こせば調子が悪くなったEM-ONEを完全初期化して購入時の状態に戻したころからだ。その前から認識されなかったかどうかは記憶がない。
アダプタからmicroSDを抜き出して、SDアダプタを使ってPCに挿してみた。ふむ、認識される。それでは別のminiSDアダプタを使うとどうだろう。認識される。ということはこのアダプタが死んでいるというわけだ。
こんな端子を1対1で変換するだけのアダプタでも壊れるということがあるのだ。ふ〜ん。
ソンダフォンから届いた請求書を見て目が点になった。5万円超。いつもの倍以上だ。
確かに今月は国際ローミングが多かった。7千円を超えている。しかしその程度ではこの金額にはならない。家族契約している誰の回線がそんなに高いのかと調べると、快獣使いの回線である。これがひとりで2万円の大台を突破している。
内訳を見るとコンテンツ使用料が3千円、パケット代が1万5千円となっている。これだ。
そういえば先月の頭にえびらぢゃないもんが勝手にゲームを購入していたことを思い出した。あわててインターネットアクセスの契約を切ったが、時すでに遅し。よりによってこんなに高いものを購入していたとは。
台湾産で、日本語があやしい快獣使いは、携帯電話の小さなボタンで文字入力することができない。そのうえすこぶるつきのメカ音痴だ。ヤツが使いこなせるのはカラオケのリモコンくらいがいいところだ。パケット契約も最低限のものにしていた。これがまずかった。かといって使いもしないのに毎月パケ放題の契約をするわけにもいかない。
さらにヤツの携帯電話にはお試し版のゲームがいくつかプレインストールされていた。気に入ればワンクリックで購入サイトへジャンプする。1年坊主のえびらぢゃないもんはこの機能を悪用したのだろう。
てなことを妹に愚痴ったところ、ヤツのところの中学生は3万円も使ってしまい、怒しかられたとか。どこも同じなんだ…。
またしても出張のために成田に来ている。登場を待つ間、暇なものだからTurbo Delphiのインストールをしている。愛用のDelphi 7がVistaではまともに動かなかったのだ。パッチを求めていたら、その翌年発売されたDelphi 2006がTurbo Delphiという名前でフリーになっていることに気づいた次第である。
Delphi 2005にはいい印象を持っていない。軽さが身上だったDelphiが、.net対応ということで重たくなってしまった。そんなわけでDelphi 7をずっと使い続けていたのだが。VistaではUACをかいくぐっても、メモリエラーが頻繁(「はんざつ」ではない)に発生する。なにかアクションを行うたびにガベージコレクションだろうか、何分も待たされてしまう。耐えられない。
空港内に呼び出しのアナウンスが流れている。「えびちゃん…」おや?えびちゃん? えびちゃんは嫌いではない。それに機内で見ようと、ちょうど「えびボクサー」をPSPに入れてある。あ、「エイミー・チャン」か。
なんでもいいが、Delphiのインストールがようやく半分終わった。非常に面倒くさい。
そうそう、今回は非常に重要なミッションを指令されている。○シュレットを取り付けるのだ。
わが社では上海に出張する者のためにアパートを借りている。駐在の台湾人くんを別として、上海に出張するのはうさぎ亭主とボスの二人だけだ。そのボスが出張するたびにお腹を壊し、トイレで辛い思いをするという。○シュレットが欲しい!
もちろん中国にはコピー製品がある。しかし一般的ではないのか、上海のメンバーはどこでそれを買うのかを知らないという。なにせ、にぃはぉトイレの人々だ、食べることは重要でも、出すものはどうでもいいらしい。そうそう、前回の四川旅行では本物のにぃはぉトイレを使用した。すごい! ま、その話しはまた今度。
ということで日本から○シュレットを持ち出すことになった。チェックインカウンタで預ける際に、「中身は箱のとおりですか?」とおねぃさんに聞かれたのはちょっと恥ずかしかった。
この手の製品と言うのは非常に電力を消費することをはじめて知った。消費電力900W。なるほど、ヒータで水道水を加熱しなくてはいけないのだから、それくらい消費するだろう。ところで、持ち出す製品は100V、彼の地は200Vである。1KWのトランスが必要だ。ということで、台湾人くんに購入を頼んでおいたが、買っておいてくれただろうか。それよりも、向こうの便器に取り付けられるのか?
後編に続く
出張者用のアパートに○シュレットを取り付けよという重大なミッションに挑戦した。
大きなダンボール箱を不審がられ、案の定X線の走査を受けさせられたが、馬蹄形のあれは箱の絵のとおりで、問題なく通過することができた。箱の中にはサンプルの別製品も入っていたが、とがめられることはなかった。
これを取り付けるにあたって、懸念事項が3点あった。
最初の項目は、200->100へのトランスを現地調達させることで解決済みである。2番目の項目は、はじめからある程度の範囲内で調整可能なように設計されていたので大丈夫だろう。最後の項目が一番気がかりであった。
だが餡汁より梅が杏仁、もとい案ずるより有無が易し、この手の給水パイプは国際規格なのだろうか、ぴったりはめることができた。
必要な工具はパッケージの中に入っていたが、プラスドライバだけが不足していて、固定ボルトを締め付けることができなかったが、とりあえず電源以外の部分は取り付けを完了した。所要時間約1時間。初めてだったので試行錯誤をさせられたが、慣れれば10分程度で取り付けられる、簡単な工事である。
駐在の台湾人くんも、日本で借りているアパートにこのようなものを取り付けているらしいが、彼は業者に取り付けてもらったはずだ。おそらく上海のオフィスにも付けたいと思っているだろうが、不器用な彼のことだ、自分では取り付けられない。現地スタッフにしてもハード屋がいないのでこういうことはできそうにない。ということはミッションの続編があるのだろうか!?
借りたドライバと、受け取ったトランスを持って、いよいよ大詰めだ。仮止め状態だった本体をしっかりと固定し、1000W対応の巨大なトランスを壁のコンセントに接続する。さぁ、通電。
特に問題なくパワーランプが点灯した。内部でモータが動く音がする。
次は人体実験だ。ここで大変なことが起きるのではないかと、内心びくびくしながら自らを実験台として提供する。ぽちっとな。
モータが動きノズルが伸びる様子はあるのだが、ちっとも温水が出てこない。冷水すら出ない。排水タンクには水が来ていることはわかっているので、分岐栓で閉じられているのに違いない。
マニュアルを見ると、分岐部に止水栓というのがある。これを半回転してみると、なるほど今度は温水が出てきた。
動作を確認し、今回のミッションは無事終了した。残された課題は、巨大トランスの置き場所だ。現在は排水用のタンクの上に載せてある。良くある手洗い兼用ではなく、閉じられているので水濡れの心配はないが、天板が微妙に弧を描いているのでえらく不安定だ。さらに中央部にフラッシュ用のボタンがあるので、若干はみ出した形で配置せざる得ない。また、電源ケーブルもぶらぶらしているし、壁のコンセントを1つ専用すると、ドライヤが使えなくなってしまう。
中国(上海)のコンセントは「小」の字型に3極の穴があるタイプと、日本や米国式の「ニ」型の両方が使われている。ただし日米では接点にでっぱりがあり、これがプラグの穴に引っかかることで脱落防止をしているのだが、そういう気配りがない。そのためにぐらぐらである。
ともあれ壁のコンセントは「小」と「二」が1口づつ付いているが、ドライヤもトランスもどちらも「二」型である。変換プラグを用意しなければならないだろう。
上海オフィスにアクリル製の格好良いネームプレートが付いていた。デザイナの小姐がデザインしたものだが、なかなか良いできばえだ。
しかし打ち込んだボルトのせいで壁が欠けてしまっている。金属のプレートであればそれでも良いだろうが、アクリル製なので丸見えである。欠けたところはパテで補修すべきであろう。
「画竜点睛を欠く」ということわざがある。高名な画家が竜の絵を描いた。まるで生きているようだったが、目玉だけが描かれていなかった。それを描き込んだところ、竜が実体化して天に昇っていったという。転じて最後のツメがあまいと言うことを意味する。
もともとこのことわざは中国伝来である。台湾人くんに確認すると、やはり彼もこれを知っていた。おまえらの先祖は立派な仕事をしたが、現代のちゃいなくぉりてぃは…。
たまにどこかへ連れて行かないと動作不良を起こす快獣使いをなだめるためと、快獣どもの調教のためにみかん狩りへでかけることにした。配布された県の広報誌で神奈川県の観光案内サイトを見ているうちに思い立ったのである。目的地は熱海の手前の湯河原。ここにみかん狩りの観光農園と日帰り温泉を見つけたからだ。それと、これまでは箱根ばかりだったので、そろそろ飽きたというのもある。横浜市内から箱根と湯河原では距離がほとんど違わないし。
往路は海を見ながらの湘南道であった。なんのことはない、全面的にNAVにおまかせだ。雨上がりの快晴の空の下、富士のお山が雄大な姿をみせていた。というのに、快獣どもは持ち込んだポータブルDVDプレーヤで千と千尋に夢中だ。
顔が黄色くなる一歩手前まで、もぎとったみかんを食べまくり、持ち帰り用の袋2枚分につめこめるだけ収穫し、大満足で前半戦が終了した。後で量ったところ1袋約5Kg。2袋でちょうどみかん箱1つ分だ。
農園から温泉まではほんの一走り。山間の民家の間をぬうように走るという、本当にそれで正しいのか自信がなくなるような場所にあった。泉質は弱アルカリ性の単純泉であり、硫黄ばりばりな台湾の陽明山や北投温泉に馴染んでいる快獣使いには少々物足りなかったらしい。贅沢を言うな。
帰り道はなぜか東名を使うように指示された。湘南道が混雑するから? その割には例によって東名が大渋滞で、かえって時間がかかった気がする。もっともそのおかげで海老名サービスエリアでみやげ物が買えたために、ご満悦なのが一人いたが。
とにもかくにも、とても疲れた一日であった。
_ zizi [私もつい最近経験しました。 私の場合はmicroSDをUSB変換するアダプタです。 2GBのmicroSDは認識する..]